自閉症といっても、その症状の現れ方はいろいろとあります。他人に対する警戒心がそだっていないという人付き合いの質的問題が、人を避けるという結果になることもあれば、見ず知らずの人に対してなれなれしく話しかけるという結果で示されることもあります。
また、同じ自閉症であっても、他人に対して関心がなくて、言葉もないという症状の強い子供から、本当によく喋るけども一方的で、わがまま、しつけ不足と間違って誤解されてしまいがちな軽症の子供まで、いろいろな段階があるのです。
しかし、根っこに対人、コミュニケーション、イマジネーションといった三つの障害があるのなら、必要な援助は共通するものがあります。そこで、ローナ・ウイングというイギリスの児童精神科医は、これらをひとくくりにして、自閉症スペクトルと呼ぶような提案をしました。
スペクトラムとは、連続体、という意味です。赤と黄色は別物に見えるけど、光の波長という意味になれば連続しているという意味合いです。典型的な症状を示している子供を自閉症と呼んで、一見そのように見えないけど自閉症である子供たちには、アスペルガー症候群と名前をつけたのです。
本当に自閉症なのかどうかすら分からないくらいに元気な子供もたくさんいます。自閉症は、主な3つの障害が、障害に渡り続くことが分かった時点で確定的になるのですが、この自閉症の診断をしようと思ったら、3歳以降になると診断ができるようになります。これは、3歳が成長のひとつのラインになるからです。